こんにちは。
~発掘!心地よいカラダ~
Meeting Placce Soham(そ~はむ)Sayuriです。
目次
「ポジティブな言葉かけが呪いになる」って?
『ひもトレはひも取れ!?』の記事で、
浜島先生が
「ポジティブな言葉かけが呪いになることがある」
とおっしゃっていた。
ことにさらっと触れたところ、
「それってどういうこと?」
とご質問を頂いたので、今回はそのことについて書くことにします。
浜島先生というのは鍼灸マッサージ師で、治療院と訪問治療にも力をいれて活動されている方です。
ひもトレの活用・研究も熱心にされていて、
介護が必要な年配の方だと「できる」「できない」がはっきり分かりやすいそうで、様々な症例を紹介されていました。
自力で立てる?立てない?
その一例で、
自力で座った状態から立ち上がれなかった方について、動画と共に説明があり
①ひもを着けると立ち上がることができた。
②ひもを着けていなくても、本人が着けていると思っている状態だと立つことができた。
③ひもはばっちりつけて、「もうちょっと前へ、そうそう、・・・」(といったニュアンスの励ましの声かけ)
をすると
「ひももたくさん巻いていて、立ってほしいでしょ~?(笑)」
→立てなかった! 😥
ということがあったそうです。
できると信じていればできる
ひもを着けていると、だんだんと身体の使い方が変わってきて、できなかったことができるようになることはよくあることですが、
②については、それもあったでしょうが、プラシーボ効果のようなものだったそうです。
「ひもがあるからできる」と思い込んでいるからできる。
脳の性質がプラスに働いた例ですね。
意識するとできなくなった
一方、③については
ひもを着けていて、無意識に「ただやる」とできるのに、
言葉で励ましてしまったために、
意識が働いて、力みが生じ、全身の連動性が阻害されてしまったようです。
もちろん、励ましを否定するものではありません。
意識と無意識
何かを意識すると、力みやすく、
全身のつながりがとぎれやすい。
脳は無意識に言葉に対して持っている自分のイメージに近づけようとする
新しいことをするときには、
その過去のイメージが弊害になることは多くて
ポジティブな言葉でも、マイナスに働いてしまうこともある。
そんなことだったのかな。
というのが、私なりの解釈です。
言葉がプラスに働くこともたくさんあるので、その時々で、うまく使えたらいいな~
がんばろうとすることも、無意識に力みがちですよね。
意識を持つことが弊害になっている例
こういうことって、
けっこうあるように思います。
意識して胸を張っていい姿勢をとろうとして、
カラダの負担が増えてバランスが崩れたり
ストレッチやヨガなどで、形を意識することで、
閾値を超えて、カラダを痛めてしまったり
健康のためにと無理した自然食が、
心身の負担になっていたり
・・・
努力や頑張りについて
日本では
努力がいいこと。
とされる風潮が強く、その概念の枠が固定されやすいように感じています。
今までの習慣の中にいると、気がついてみれば簡単なことも、なかなか気づかないものですよ。
『できない理由は、その頑張りと努力にあった』
というインパクトのある題名の本で述べられています。
常に新しいことに気づいて、進化し続けている甲野先生が言うと、説得力あるなぁ。。。
「頑張れば夢が叶う」ではなく、「本気になって追求すれば、素晴らしい世界を体験できる」というのが、私としては、武道にせよ、それを薦める場合のスローガンになるはずだと思うのです。
しかし、現在のスポーツ界によく観られる、常に、「頑張れ、頑張れ」と叱咤激励することで、人は本質的なことを見失っているような気がするのです。
そうだなぁ。
「頑張る」ことが良いとか悪いとかではなく、その頑張りの質だったり方向性で、見える世界が全然違ってくるのでしょう。
本当に身に付く、役に立つ稽古やトレーニングは、夢中になってやった結果としての数稽古であり、意識してノルマとして課す猛稽古、数稽古は、もちろんそれなりに成果効果は得られるでしょうが、センスそのものを養うかどうかは、きわめて疑問と言わざるを得ません。
「頑張ること」が目的ではなく、好奇心や探求心を追求していく結果の練習量や勉強量は質が高い。
講習会等でも、心の赴くままに振舞われている甲野先生のお姿を拝見すると、
あ~こういうことかぁと、ずしんと響きます。
言葉というのは、人それぞれ、どんな体験や価値観を持っているか
使う時も、ケースバイケースで、概念が大きく変わってくるものですね。
固定化された概念の中に留まらずに、いつも変化を楽しんでいたいものです。
私は、そんな、自由な感じが好き。
Sohamでは、好奇心に従い自分のカラダを感じる、心地よさに気づいていく個人セッションを行っています。
それでは、また~
この記事へのコメントはありません。