こんにちは。
Meeting Place soham(そ~はむ)ボディワーカーSayuriです。
NHK杯フィギュアスケート2016
力強さと繊細さの両面で魅了してくれた羽生選手
アツく語りたいことはたくさんあるのですが(笑)
優勝インタビューが印象に残ったので少しだけ。
遠くのお客さんまで視線を移して
「・・・二日間のトータルのプログラムはどのように振り返りますか?」
という質問に対して「・・・何より今回、日本ということで非常に暖かい雰囲気の中で滑ることができましたし、
また、そういった中で、ショートはちょっと最前列のほうしか見れなかったんですけど、
フリーは、ほんとに遠くのお客さんまで視線を移しながらやることができたので、
それは、ほんとに今後に繋がるいいステップだったなぁと感じました。・・・」
お客さんにとっては最高にうれしい言葉ですが、
あれだけ素晴らしい演技をしているのに
まだまだ先を見据えている進化中なのだと感じさせてくれました。
『会場全体に意識を向けて、記憶に残る演技を目指している』
あ、これ、萬斎さんのアドバイス 😀 (以下に記載)って思いました。
そして、その土台に感謝の気持ちがあるのが素敵ですね。
会場に意識を向ける、場の空気をまとう
昨年、ノーミスで世界歴代最高得点をとったときのフリーで「陰陽師」をテーマとした際、
映画「陰陽師」で安倍晴明を演じた狂言師の野村萬斎さんとの対談がありました。
表現について萬斎さんからアドバイスを受けている中で
フィギュアは採点競技のため「技術と表現の両立」が課題というテーマがあがり
以下、対談のやり取りを抜粋しました。
羽「一番は結果なんですけれども、記憶に残る演技をしないとどっちにしろ結果もついてこないんですけれども」
野「そういう意味では精神性がすごく重要ですね。
やっぱりジャッジっていう邪な、邪でもないかもしれないですけど(笑)
人だけに対するということではなくて、周り全部の空気を感じ取る
場を支配するためには場を味方につけるっていう意味では
自分の意識を会場全体に持っていきたいし
その場とその時間、空気をまとう」羽「お客さんだとか、会場の雰囲気だとか?」
野「そうですね。
その空気、場を味方につける、まとうというようなことができると人は喜びますね」
羽生選手はこの時のアドバイスを真摯に実践して挑戦している、
優勝インタビューを聞いて、そんな風に感じました。
※対談の動画はYouTubeで『羽生結弦 野村萬斎 対談』などと検索すると見ることができます。
その場全体を感じる【プレゼンシング】
きっと、羽生選手は野村萬斎さんから吸収したことも多々あったことでしょう。
自分自身に意識を向けて、手先足先までコントロールをすることだって並大抵のことではないでしょうが、
会場全体に意識を向ける。
結果的に、自分自身への意識も集中し、ダイナミック且つ繊細な表現ができるのでしょう。
いま、この瞬間の自分自身
そこから、その場全体を感じる
まさにプレゼンシング。
だからこそ観客も無意識のうちに「この瞬間」に引き込まれてしまう。
何に意識を向けるかで、きっと見える世界がイキイキしてくる。そんな風に思います。
身体への意識について
意識の方向性について、同じようなことが私たちの日常にもあります。
身体の「痛みを治す」ことに意識を向けているとなかなか痛みがとれなかったりします。
「痛み」という敵を排除しようと思っても、フォーカスがあたりすぎて、意識の中にあり続けてしまうんですね。
武装集団のテロに軍隊で抵抗してもなかなかなくならないように。
身体全体の調和をとることだったり、楽な身体でどんなことをやりたいか?
に意識を向けてみる。
「いま、この瞬間身体を感じ」てみると、視野が広くなり、よくなっていっている部分に気づくことができたりします。
「何を見たいか」
「何を見るか」
私もミクロな部分を丁寧に観たり、マクロに引いてみたり、そんな行ったり来たりをしながら
目の前に広がるイキイキとした世界を自由に観ていたい。
そんな風に感じさせられました。
本当にエネルギーを与えてくれる演技ですね。
羽生選手の進化がますます楽しみです。
応援しています。
身体を感じるボディワーク プレゼンシング・ソマティクスのページはこちら
それでは、また~
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